オーダーメイドからHCDへ

CenterではなくCoreを探し駆動していく 〜人間中心設計についてもう一度考えてみた〜

ギルドワークスの佐々木です。

私はエンジニアですが、バックグラウンドとして人間中心設計(Human Centered Design:HCD)を学んできました。このエントリーでは、このHCDを否定するわけではなく、もう一歩進めて、User/HumanをCenterにするのではなく、CoreにしてDriveするのがよいのではないか、ということを書いてみたいと思います。

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デザインの神様 舞い降りて

こんばんは、ギルドワークスの藤田です。

皆さんは「神」を信じますか(※怪しい勧誘ではありません)。

私は不可知論者なので、神様がいてもいなくてもいいし、いたとしても現前はしないだろうということで、あまり祈ったりしないのですが、日常のふたつのシチュエーションで、神様に助けを乞います。

ひとつは、お腹が痛くてトイレにこもっている時。
もうひとつは、デザインワークが進まない時です。

明日までにビジュアルデザインを提出しないといけないのに神が降りてこない…!

私はしょっちゅう「デザインの神様が降りてこない」「神が降りてこないのでデザインがピリッとしない」と言うのですが、これは、決して言い訳ではありません。本当に、デザインの神様が降りてきてくれないのです。
デザイナーの仕事は、実はパソコンに向かう時間は本当に少ないです。
その前にリサーチし、構想をあたため、どのような表現で、どのように伝えるか、手書きのラフを何十枚も描いて、そして、これならいける!という確信を得た時に、やっと、パソコンへ向かうのです。
パソコンで行う作業は「清書」であって、パソコン作業で何かクリエイティブなことをしているわけではありません。
この「確信」を、「神が降りてきた」と、呼んでいます。

そんなの作業が遅い言い訳だろ…という向きもあるかもしれないので、デザインの神様が舞い降りてきていない、我ながら「いけてないわー」な、バナーはこちらです。

神が降臨しなかったバナー

ギルカン1

先日、デザインの神様を降臨させる踊りを3時間踊り続けたところ、やっと神が降りてきました(自己判定)。そのバナーがこちらです。

神が降臨したバナー

ギルカン2

比較してみるとわかりやすいかと思いますが、基本的な部分というのは変わっていないのです。

  • 伝えたいこと:開発者向けカンファレンスをギルドワークスが開催すること
  • 伝えたい相手:エンジニア、デベロッパーなど、開発者の方々
  • 使っている色:紺寄りの青と白
  • フォントやキャッチフレーズ
  • 直線と矩形

神が降臨済みのほうは、アイコンを用いて視覚的に細部が整った印象ではあるのですが、この細部によって、全体も大きく異なります。

デザインのトーン&マナーが大事だよというブログを先日書きましたが、やはり、トーン&マナーがどんなに精緻に作られていたとしても、形として目に見えるものが、そのトーン&マナーをふさわしく表現するものでなければなりません。
私自身はコンテンツファーストを標榜していますが、ビジュアルデザインが「何だってかまわない」「どのようなものでもありさえすればいい」というふうには決して思わず、そのコンテンツにふさわしい、コンテンツを伝えるに足るものでなければ、コンテンツの良さも伝えられないのでは、と考えています。

ただ、デザイナー歴はそこそこあるものの、デザインの神様を気軽に降臨させる呼びこむコツがまだわかっていません。
日頃からの鍛錬が必要なのだと思いますが、デザインワークのたびに、「神が降りてこない…!」となるのはよろしくないので、できるだけ早く神を降ろせるように精進する次第です。

そんなわけで、このバナーで一番伝えたいことである、ギルド開発者カンファレンス2015へのご参加をお待ちしています!

開発者ギルドカンファレンス2015
https://guildworks.doorkeeper.jp/events/26156

アイキャッチ

トーン&マナーの日々よ

こんばんは、ギルドワークスの藤田です。

皆さんの職場は、業務時間中にイヤホンをするのがOKな職場ですか?
ギルドワークスではイヤホンOK、というか、そもそも仕事中にこうしなければならないという縛りが何ひとつなく、靴下を脱ぎ始めたり壁に足をたてかけたりして仕事をする代表がいたり、正座しながらチョコパンを食べてPCに向かう現場コーチがいたり、そんなフリーダムな雰囲気ですが、私は集中したいときは爆音で音楽を聴くことが多いです。
そのせいもあってか、「このお客様のテーマソングは○○だな!」とか、「このサービスのテーマは■■だ!」とか、音楽や人をイメージすることが多いです。

先日も、とあるお客様のトーン&マナー設定をおこない、UIイメージを作成したのですが、サービスのコンセプトを知った時から、「これはB’zだ! B’zの”Times Flies”だ!」と、そのお客様の仕事の時は常にB’zを聞きながらで、アウトプットを共有するときも常に「B’zです!」と言い続けてきたのですが、みんな、私がいつもの通り寝言を言っていると思っていたのか、完全スルーされていました……でも、B’zなんです!

トーン&マナー設定

さて、ここから本題です。

実は、これは、「トーン&マナー設定」の画像です(さすがに、B’z画像はご提案の時には削除していますが…)。

トーン&マナー設定は、簡単にいえば、「色、モチーフ、印象の設定」なのですが、これによって、ビジュアルデザインの基礎ができる、というだけではありません。
そのサイトなりアプリケーションなりを「使う人(ユーザー)」はもちろん、「提供する人(サービス事業者)」、「システムやデザインを制作する人(制作者)」にも非常に重要なものなのです。

なぜなら、トーン&マナーは、サイトやアプリケーションや、それを含めたサービスが、「どのようにユーザーと接するか」「どのようにしてユーザーとコミュニケーションをとるか」を定める、ブランディングとしての意味も含んでいるからです。

ブランディングとしてのトーン&マナー

ビジュアルデザインは、ただの「見た目」なのではなく、そのサービスやアプリが「どういうものなのか」「ユーザーに対してどういう接し方をしてくるのか」ということの、一番わかりやすい表されかたです。

たとえば、BtoBの、信頼性が必要なインフラサービスが、「僕は明るくて楽しくてちょっとうっかりさんだよ!」と、表明するようなトーン&マナーをもっていたとしたら、ユーザーは高いお金を払ってそのサービスを利用する気になれなさそうです。それに、担当者はそういう人が好きでも、偉い人が承認する稟議に通らないかもしれません。
とてもかわいらしい雑貨を売っているECショップなのに、「道に倒れて誰かの名を呼び続けたことがありますか……」と、表明するようなトーン&マナーだったら、可愛いもの好きのユーザーは、そこに自分の求めるものがあるとは思えないでしょう。

それがどんなに素晴らしいサービスで、どんなに便利なものであっても、「使う人とどういうふうにコミュニケーションをとっていくか」が想定されていなければ、サービスは結局使われないままで終わってしまいます。

「このサービス(や、アプリケーション)は、こういうもので、こういう接し方をあなた(利用者)とするものです」ということを見定め、それに沿ったコミュニケーションを総体として行っていくための基礎がトーン&マナー設定なのです。

これはつまり、ブランディングの一部であって、ブランディングである以上は、利用者だけに関わるものではありません。
コミュニケーションは双方向であり、「このサービスはこういうものです」と、表明しているのですから、サービスを提供する事業者もそのように振る舞わなければなりません。
「信頼できる」トーン&マナーを持っているのに、カスタマーサポート部門が信頼できない振る舞いを行っては、トーン&マナーに反しています。
また、トーン&マナーに反した広告やプロモーションを行っても、コミュニケーションの前提がそもそもずれているので、無駄な投資となるだけです。
そして、そのサービスを開発する制作者も、「このサービスはこういうものです」に、合致しない振る舞いを、機能として実装するわけにもいかないのです。

「色を決めるだけ」「印象を決めるだけ」と、思われがちなトーン&マナーですが、サービス全体をひっくるめた、広義のデザインの基盤となるもので、これをまず最初に行うことは、その後の事業展開においても、非常に重要なことだと考えています。

ギルドワークスでは、新規事業や既存の事業の見直しを支援する、「価値探索」サービスを行っていますが、その中で、このトーン&マナー設定メニューも含んでご提案をしています。

企画や開発だけでなく、デザインに基づいたブランディングについてもお悩みのかたは多いかと思います。
何の色を使って、何のモチーフをもって、どういうふうにユーザーに接するのがベストなのかは、ビジュアルデザインだけでなく、UXデザインの領域にも踏み込むことなので、なかなか自社だけで行うのは難しいところがあるのではないでしょうか。

現在、期間限定でこの価値探索サービスの資料が無料でダウンロードできますので、企画だけでなく、ブランディング、利用者とのコミュニケーション戦略にお悩みのかたも、ぜひご一読ください。

資料ダウンロード:http://guildworks.jp/download_201506/

自分のところのサービスやサイトのトーン&マナーをつくってほしい!というご要望がございましたら、ヒアリングにお伺いしますので、こちらもお問い合わせください。

では、そろそろ、THE YELLOW MONKEYをテーマソングにしたお仕事に戻ります!

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鉛筆とラフスケッチと私

こんにちは、最近の仕事道具は鉛筆、な、ギルドワークスの藤田です。

とあるウェブ開発のデザイン制作で、ラフスケッチを描いたり、ビジュアルイメージをかためるのに、このところずっと鉛筆を使っています。
このクライアント様は、自社のブランディングをとても大切にされているので、思いを反映したビジュアルデザインのために、まず手書きの、鉛筆を使ったスケッチ画を作成して、それを元にして意見交換し、お互いのイメージしているもののすり合わせを行っています。
デザインワークの7割くらいは、お客様のイメージと、そのプロダクトやサービスのコンセプトと、ビジュアルデザインというアウトプットの3者を合致させることに充てられます。
無事サービスがローンチになりまして、クライアント様の許可が出ましたら、このブログでこんなふうにやってたんです、という報告をしたいなあと思っています。

検証のための手書き

普段、ワイヤーフレームを起こしたりするときには、プロッキーを愛用しています。
img_02手で書く、ということには、相当のこだわりがあり、私はペーパープロトタイピングも好きなのですが、手で書くことにこだわる理由は、手書きのアウトプットには、だいぶん想像の余地が残るからです。

もちろん、ウェブでしたら、そのままHTMLなり何なり、コードを書いたほうが画面として早い、というのは重々承知しているのですが、コードというカタチをもってしまうと、コードに対する検証になってしまうのではないかという懸念があるのです。
「その実装以外の表現方法はないのか」「本当にその画面で、その遷移で、その情報でいいのか」ということを曇りなき眼で、また、早い段階で検証するには、手書きに勝るものはないのでは、というのが私の考えです。

それと、手書きの利点としては、項目と項目をつなぐのがとても簡単です。ぐるって囲んで、線でつなげればいいだけです。

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こういう、ある項目からつながっていくランダムな関係性を表現するには、アプリケーションなら何秒もかかりますが、手書きなら体感1秒です。

「人が机に向かっていて、机の上にはPCと書類とタブレットがある」ということを伝えるのにも、手書きにすれば3秒です。

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相当雑ですが、何しろ3秒で書けるレベルですので…でも、この程度でも、要素(人、PC、机、紙、タブレット)と、その配置、要素同士がどういう関連をもっているのかを伝えるには、十分です。

関連性を見出すための手書き

関連性、というのが手書きのキーワードかもしれません。
クライアント様へのヒアリングで、お客様がポロッとおっしゃったことを拾ったり、議事録に載せるほどではないけれども、何か興味深いエピソードを書き残しておいたり、そうしたらその前後で、これとこれが実はつながっていた!ということがあったり。
ざっくり書きつつも、書かれた事柄になんとなくの関連性が見えてくる時には、いいヒアリングができた、お客様のことを知ることができたと、思えます。

また、ミーティングなどの場でざっとインターフェイスの案を手書きで起こして、求められていること、求めていることを確認し、それが有効かどうか、判断するときもあります。
さしあたっての共有、すり合わせには、「手書きする」ということは、有効なのではないでしょうか。
いきなりパソコンに向かうのではなく、手をもって、ことばを書いてみる、ものの形をスケッチしてみる、というのは、クオリティの如何ではなく、思考の鍛錬として、なかなか使えるように思います。

手書きの難点といえば、マジックを使った時は、手がひたすら汚れることでしょうか。だいたいいつも私の指先にはプロッキーの黒か青がびっしりついていて、たまに、会社帰りにおしゃれなお店で買い物をするときなんかに、ハッと気づいて恥ずかしい時があります。

そんな、手書きの良さを熱く語ったあとで何なんですが………

「モバイルPCがないと不便でしょう」という代表のお心遣いにより、MBAを支給していただきましたワーイヽ(=´▽`=)ノ
(入社してから、iMacのみで仕事をしていました)
2015-05-27 13.29.54-2
手書き至上主義とはいえ、やはり、手で書く時と、ドキュメントとしてPCで書いて残す時と、使い分けはします。
汎用性のあるドキュメントをつくったり、情報共有のためのテキストなどは、誤解やすれ違いを生まないようにする必要があるからです。

私もすり合わせのためのUIの叩きは手書きしますが、どのようなルールで、どのような方針でUIを作っていくかのUI設計書は、InDesignなどのアプリケーションを用いてドキュメントに残します。

思考の段階では徹底的に検証し、叩き、そしてそのあと、かっちりと作る。
まずもって検証する、という前提が作れるから、手書きが好きなのかもしれません。

「手書きがいいのはわかったから、ちょっと目の前で書いてみてよ!」というかたは、ぜひご用命ください。
なぜこんなに私の手がプロッキーで汚れるのか、実演いたします!

https://flic.kr/p/5t7uJJ

エンジニアが、デザイナーと言葉を合わせるために読む4つのメディア

ギルドワークスの佐々木です。
私自身はエンジニア/プログラマーですが、産業技術大学院大学履修証明プログラム「人間中心デザイン」を2010年度に履修しました。ただし、自分自身はビジュアルデザインだったり、アートディレクションだったり、そういったことができるわけではないので、そういった方々と協業したりといったことを念頭におきつつ、よりよいシステム開発ができることを心がけています。
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