本日、ギルドワークスの『開発クレド』を公開しました。
クレドとは、「約束」を意味します。「クレド」の取り組みとして最も有名なのはリッツ・カールトンホテルでしょう。
リッツでは、従業員全員がクレドが印刷された紙を携帯し、常にクレドを胸に仕事をしています。
ギルドワークスでも、私達から顧客に向けて行う絶対に破ってはいけない約束、それを開発クレドとして定めました。
本エントリでは、それを簡単にご紹介したいと思います。
クレドを掲げる意味
クレドの前文として、まずはこのような言葉を掲げています。
ギルドワークスの開発チームは、顧客の「未来」の価値を最大化することを目的とします。「今」だけをみた場当たりで局所最適な価値ではなく、「未来」を見通した上で、そこに到達するための「今」の価値を届けます。
これは、『正しいものを正しくつくる』というギルドワークスの目的を、開発側の言葉に言い換えただけです。
ただ、どうしても開発をしていく中で、この目的は少し大きな言葉過ぎて、ちょっと見失ってしまいがちになります。
開発クレドの最初の言葉は、開発に寄り添った言葉で、見失いがちなギルドワークスのモットーを再定義しています。
そして、以下の言葉に続きます。
そうあるために、開発チームは以下に示す約束を遵守します。
「そう ある」としたのはこだわりがあります。頑張ってその状態になるのではなく、自然な状態として「ある」ということを大事にしたい、と思っています。
仮説検証を助ける開発
さて、この前文に続くクレドの一つ目はこれです。
- チームは顧客と会話しつづけ、サービスをより良くする仮説を見つけ、検証していきます。
私達の開発は、極論すれば作り上げることを目的としていません。そうではなく、顧客の仮説検証を助けるための一つの手段が開発なのです。
ギルドワークスでは、開発中も常により良い仮説を探求し続け、それを検証していきます。
顧客の関心事を反映した、深いモデルとしなやかな設計
二番目に掲げるのが、こちらになります。
チームは顧客と利用者の関心事を反映した、深いモデルとしなやかな設計を追い求めることで、ソフトウェアを顧客の要望に機敏に対応できるようにします。
「エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計」をお読みになった方はピンとくると思いますが、この一節はドメイン駆動設計を強く意識しています。
顧客の関心事 = ドメイン をしっかり捉え、それを反映したモデルにしていくこと。それこそが、顧客が思い描いているソフトウェアを作る最短の道だと信じ、ギルドワークスでは開発を行っていきます。
本当のチームを作る
次は、チームの話を掲げています。
チームのメンバーは熱意や期待、時にはタフな質問も率直に伝えあいます。
「タフな質問」をできるチームになるのは本当に大変です。特にリモート開発においては、濃ゆいコミュニケーションをするのはなかなか難しいでしょう。
しかし、逆にリモートだからこそ、チームが一体となって、答えづらいような質問をお互いにし合い、開発を前に進めていくことが重要です。
ギルドワークスでは、「ドラッカー風エクササイズ」などのチームビルドを行い、ワンチームとしてプロジェクトを行うための取り組みを積極的にに行っています。
フィードバックループを機能させる。
最後に、フィードバックをうまく回そう、という話をしています。
つねに「よりうまくやろう」というフィードバックを、設計・チーム・プロダクトすべてにおいて行い、継続的な改善を回し続けます。
「よりうまくやろう」という気持ちは、皆が持っているものだと信じています。でも、それを保ち続けるのはやはり大変です。
ギルドワークスの開発では、ふりかえりやレビューなどの仕掛けを通じて、この「うまくやろう」という気持ちを引き出し、常にフィードバックループを機能させ続け、改善し続けるチームを目指します。
開発の楽しさ
この4つがクレドの本文なのですが、最後に、ギルドワークスとしてぜひ付け足したかった言葉が、「楽しさ」です。
そして、これらの活動はチームに「新しいモノ・サービスを生み出す楽しさ」をもたらし、それによって顧客とチームメンバーが一体となって価値のあるソフトウェアを作りあげます。
クレドに定めるような開発を行うのは、仕様書通りの開発を行うのに比べ、大変なこともあります。ただ、こうやって生み出すサービスについて知識を深め、チームとしての絆を強めることで、本当に作っていて「楽しい」開発が行えるのではないか、と私達は考えています。
このようなクレドに共感して開発を依頼していただける方、そしてこのようなクレドを掲げた開発チームにジョインして一緒に組みたい方を、ギルドワークスではお待ちしています!
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